こんにちは。

渡辺水華です。

英文添削講師をしていた頃、
ときどき生徒様から言われました。

「私は覚えが悪くて、
辞書を引いてもなかなか単語を覚えません。」と。

忘れるのは当たり前

上記の悩みは私に言わせると、
あまりにも当たり前すぎることです。
(つまり、悩むことはありません。)

世の中には何もかもを記憶している人もいますが、
ほとんどの人は、見たことも聞いたことも
時間が経つにつれて忘れます。

私など、紙媒体の辞書を引いていた頃、
何重にもマーカーを引いた単語ですら、
きれいさっぱり忘れていたなんてことはザラにありました。

そんなことを繰り返すうち、
これが日常茶飯事となり、
悩みのうちに入らなくなりました。

どうすれば記憶に残る?

どんなに英語が苦手な人でも…

“This is a pen.”の意味はわかると思います。

また、文章の意味だけでなく、
個々の単語の意味も理解できるでしょう。

記憶に残りやすい物事として、挙げられるのは、

(1) 他人から間違いを指摘、訂正された物事。
(2) 勉強した内容の最初か最後に登場した物事。
(3) それほど期間を空けずに遭遇した物事。

“This is a pen.”はまさに、
(2)もしくは(3)に該当するセンテンスと言えるでしょう。

英語を勉強したての頃に遭遇(2)しますし、
世間でも英語のセンテンスの1例としてよく登場します(3)。

「継続は力なり」とはよく言われることですが、
勉強を継続していると、
(2)と(3)が頻繁に起こることになり、

さらには学校へ通っていたり、
先生から添削を受けたりしていれば、
(1)も頻繁に起こるようになります。

そのなかで、いつでも自力で強化、
スピードアップできるのが、(3)の要素です。

同じ英単語と出会う頻度を上げるには?

(3)については、
勉強したい参考書やテキストさえあれば、
同じ英単語との遭遇頻度をいくらでも
自力で調整することができます。

つまり、短い期間内に同じ単語に何度も出会えば、
その単語を覚えられる確率が高くなります。

「1回で覚える」という発想は、
最初から捨ててしまいましょう。
(もちろん、それができるに越したことはないですが。)

1回目は、早すぎないスピードで、
1冊の参考書にざっと目を通します。

スピードは速すぎても何も頭に入らないし、
逆にわからない箇所にいつまでもこだわって、
なかなか進まないと嫌気がさしてきます。

ですので、最初はどこに何が書いてあるかを
認識する程度に淡々と目を通し、

2回目で理解できていない箇所を認識し、
少し丁寧に読み込んでいきます。

3回目になると理解できていない箇所が明確に認識できますし、
理解できた場所は暗記し始めるレベルですね。

少なくとも同じ参考書を3回は繰り返すとよいでしょう。

本当は3回でも足りない

「3回は…」と言いましたが、
本当は「どれだけ少なくても『3回』は…」と
言いたいところです。

なるべく短期間の間に3回、目を通すのが理想です。

ここまで来ると、
単語がわからないことに耐えられなくなって、
自発的に辞書を引いて詳しく調べてみたり、

googleなどでさらに多くの例文を
調べたりしているかもしれません。

このように「この単語、今一つわからなくて氣持ち悪い」
と思えるレベルになると、だんだんと記憶に残るようになります。

感情と共に記憶する

このように「この単語、今一つわからなくて氣持ち悪い」でも、

「この単語さえ知っていれば、あの読解問題が解けたのに!」でも、

間違った使い方をしていて、
人前で指摘されたから「恥ずかしかった」でも、

逆に「知ってて良かった!」でも、

どちらかと言えば「悔しかった」という負の感情か、
少し強めの前向きな感情とともに記憶すると
さらに鮮明に印象に残るので、効果的です。

基本は何度も出会うこと

そうは言っても「感情」は
なかなか思うように「起こす」ことはできませんので、

同じテキストや参考書をリピートして
同じ単語に何度も出会うことが
意識的にできる学習法といえるでしょう。

また、スマホをお持ちであれば、
外出先で、「単語力」などのサイトを使って、
ご自分のレベルに合った単語テストを繰り返し、

間違えた単語、わからなかった単語を
メモ帳に書き写し、

そのメモ帳を、たとえばスーパーで
長蛇の列に並んだときに、
数分間眺めてみることも学習になります。

単語力」には、単語を「単語帳」に残す機能もありますが、

ご自分のスマホのメモ帳に書き写せば、書き写すまでの間、
その単語のスペルを記憶しておかなければならないので、
良い頭の体操にもなります。

覚えた単語が「カチッ!」とくる瞬間

私の感覚としては、同じ単語に
5~6回(場合によっては10回ぐらい)出会うと
少しずつ、ニュアンスや用法が
感覚的に掴めてくるという段階に入ります。

自分のなかにその単語をやっとこさ、落とし込めたような…

いわゆるその単語が「カチッ!
自分の感覚にハマる瞬間があるのです。

この感覚がなんとも「スッキリ」するというか、
ちょっと賢くなった氣がするというか…

その瞬間が来るまで、
何度でもその単語と出会う覚悟で
続けられるといいですね。

「忘却」は神様からのプレゼント

学習者にとって「忘れる」ことは
「悩みの種」と言えるでしょう。

世の中には1度覚えたことは絶対に忘れず、
いつでも頭の中で再現できる人も存在します。

ちょっと羨ましい氣もしますが…

なかにはその時に味わった感情を全部記憶していて、
まるで今、この瞬間にも、
当時とまったく同じ感覚で思い出せる人もいるそうです。

当然のことながら、そういう方には、
ちょっとした刺激も辛すぎるので、
取材を申し込んでも断ってくるとか…

「記憶」にはそのような残酷な一面もあることを思うと、
「忘却」は辛いことを忘れさせてくれる
神様からのプレゼントかもしれません。

「リピート → アウトプット」が最強の学習法

逆に「強い感情」を伴えば、
強く記憶に残せるということでもあります。

海外へ行ったときに、学校で学んだはずの英語が
現地ではまったく通用せず、その時に味わった
「悔しさ」に発奮して、本格的に英語学習に
取り組むようになったという話はたまに聞くと思います。

しかし、そのような経験も、
少なくともある程度の語彙が記憶に残っており、
それをアウトプットしたから出せた結果であり、

「失敗した」
「恥をかいた」
「悔しかった」

という負の感情ですら、
立派な学習と経験の証でもあります。

私たちが日本語を覚える過程でも、
幼い頃は大人が笑ってしまうような
おかしな日本語をしゃべりながら、

いつしか日本語の
ニュアンスと感覚が掴めるようになり、
日本語のネイティブになっていきます。

ましてや「英語」は、
ネイティブやバイリンガルでないかぎり、
私たちにとってはどこまでも「外国語」。

1度で覚えられないのは当たり前なので、
ひたすら「リピート → アウトプット」
意識していきましょう。

「発音」を曖昧なままにしない

英単語は単に黙読するより、
発音がよくわからない単語は

発音記号を調べてでも、
正しく発音できるようにしておくと
さらに学習効果がアップします。

自分の口で発音してみることが大事です。

アクセントの場所が違うと
ほぼ確実に通じないので、
アクセントもきちんと覚えましょう。

できれば、ネイティブの発音を聞きながら、
その単語が組み込まれたセンテンスの
イントネーションから込められた感情まで
再現できるようになれば、

語彙が増えるだけでなく、
読解力もアップします。