こんにちは。

渡辺水華です。

先日、ある単語を思い出そうとしたら、
その一部を度忘れしてしまい、
妙な氣分になりました。

それが、「最先端の」を意味する
“XXXXXXX-edge”です。

そう、この”XXXXXXX”の部分が思い出せなかったのでした。


正解は、”cutting-edge“でした。

もしくは、”leading-edge“ですね。

辞書で調べた「最先端の」

辞書で「日→英」方向に単語を調べると「あるある」なのが、
多くの訳語が出てくるわりに、
「私が言いたいのはコレじゃないんだよね~」という感触です。

最初は「最先端の」と入力し、オンライン辞書を調べてみると、
frontline, postmodern, cutting-edge, leading-edge
だけが出てきました。
「~(最先端)の」なので、形容詞ですね。

こういうときは、「最先端」と名詞で調べ直すと、
上記のほかにも、
bleeding edge, forefront, frontier, outpost
が出てきます。

名詞を入力しても、その派生語として形容詞も出てくるので、
形容詞を入力してもピンとくる訳語が出てこないときは、
名詞にして検索するといいかもしれません。

そうして出てきたのが、
state-of-the-art, the most advanced, the latestなどです。

その他、ネットや英作文のメルマガなどに登場した訳語が、
the newest, innovative, pioneering,
ultramodern(超近代的な)
なんてのもありました。

「最先端」(名詞)と前置詞

new research at the forefront of science and technology
科学技術の最先端をいく新研究

be at the leading edge of fashion.
流行の最先端を行く

He is working at the cutting edge of communications technology.
彼は通信技術の最先端で仕事をしている。

He is at the cutting edge of Japanese robotics today.
彼は今日の日本のロボット工学の最先端をゆく人です。

名詞として用いるときは、センテンスにするときに
一緒に用いる前置詞も意識しておくといいですね。

“at”のほか、”on”も用いられます。

at [on] the cutting edge of…
at [on] the bleeding edge of
…の最先端で[に]

The orthodontic clinic is on the cutting edge of all the latest orthodontic technology.
その矯正歯科は、あらゆる最新矯正技術の最先端にいる。

“in”を用いた例文もありました。

They are in the forefront (vanguard) of cancer research.
彼らはがん研究の最先端にいる。

vanguardは「前衛」、「前駆」の意で、
be in the vanguard of…
…の陣頭[先頭]に立つ, …の先駆者となる
のように用いることができます。

このほか、
in [at, on] the front line
最前線で、第一線で、矢面に立って
もあります。

形容詞としての用法

state-of-the-art computer technology
the most advanced computer technology
最先端のコンピュータ技術

ultramodern architecture
最先端をゆく建築

「ファッション」については、”latest”がしっくりくるようです。

the clothes that are the latest in fashion
流行の最先端を行く服装

She was dressed in (according to) the latest fashion.
彼女は流行の最先端をゆく(⇒最新流行の)服を着ていた。

なぜ、”state of the art”?

正直、「最先端(の)」を意味する訳語について、
“state of the art”がピンときませんでした。

辞書を調べると、”art”の訳語には、
「(専門の)技術、(特殊な)技芸、技巧、わざ、腕」などがあります。

・the healing art 医術
・the industrial [practical] arts 工芸
・the art of building [war] 建築術[戦術]

例文)Operating the machine is quite an art.
その機械を操作するのはとてもむずかしい。

「(専門性が高くて)むずかしい」ということでしょうか…

また、”state of the art”の起源について、Wikipediaでは以下のように解説しています。

The earliest use of the term “state of the art” documented by the Oxford English Dictionary dates back to 1910, from an engineering manual by Henry Harrison Suplee (1856-post 1943), an engineering graduate (University of Pennsylvania, 1876), titled Gas Turbine: progress in the design and construction of turbines operated by gases of combustion. The relevant passage reads: “In the present state of the art this is all that can be done”. The term, “art”, itself refers to the useful arts, skills and methods relating to practical subjects such as manufacture and craftsmanship, rather than in the sense of the performing arts and the fine arts.[4]

Wikipedia[https://en.wikipedia.org/wiki/State_of_the_art]より抜粋)

1876年に発表された論文、”Gas Turbine: progress in the design and construction of turbines operated by gases of combustion”のなかの
“In the present state of the art this is all that can be done.”
「この分野の専門技術の現状では、成し得ることはこれだけである。」
という文章から来ているようですね。

「最先端の」という言葉は未来への展望を連想させますが、
そもそも未来から技術を盗むのはタイムマシンでも使わないかぎり、
つまり、三次元のこの世では理論的には無理なので、
現在ある技術を最大限に活かしたものが、
「最先端の」という形容詞を獲得することができるとも解釈できます。

個人的には、”cutting edge”という形容詞が私の中では
最もクールなイメージです。